相続

　「相続」と聞くと、多くの方は「まだ先の話」と感じるかもしれません。しかし実際には、家族や親族が亡くなったとき、どなたにも避けて通れない問題として突きつけられます。

　さらに、遺言が残されていない場合には、相続人同士で話し合いを行い、財産の分け方を決めていかなければならず、これが思った以上に大変です。

　特に兄弟姉妹など複数の相続人がいる場合には、連絡・調整・意思統一に多くの時間と労力を要し、感情的な対立にまで発展してしまうケースも少なくありません。

　また、相続手続きには法的なルールが存在し、相続人の調査や財産の把握、名義変更など、さまざまな工程が求められます。

　「何から始めればいいのか分からない」「誰に相談すればいいのか分からない」と戸惑っている方も多いのではないでしょうか。

　例えば、こんなケースに心当たりはありませんか？

　こうした問題を先送りにすると、時間が経つにつれて、相続人の意見が食い違い、円満な解決が困難になることもあります。

　早めに専門家のサポートを受けて、整理された形で進めていくことが、将来のトラブル回避にもつながります。

　行政書士は、相続人の確定や財産調査、遺産分割協議書の作成など、「書類作成」と「手続きの整備」を通して、相続全体を円滑に進めるお手伝いをします。（→手続きの流れ詳細）

手続きの流れ	内容	行政書士の対応範囲
1. 相続人の確定	故人の出生から死亡までの戸籍を収集し、相続人を確定する	戸籍謄本の取得、法定相続人の調査
2. 相続財産の調査	預貯金・不動産・有価証券・負債などを確認	財産目録の作成、金融機関照会補助
3. 相続方法の選択	単純承認・限定承認・相続放棄の判断	各制度の説明、必要書類の整備・家庭裁判所提出書類の作成支援（※申立ては司法書士・弁護士の範囲）
4. 遺産分割協議	相続人全員で分割方法を話し合い、合意内容を文書化	遺産分割協議書の作成
5. 名義変更・各種手続き	不動産・預金・車両などの名義変更	預金解約手続き支援、不動産登記は提携司法書士を紹介
6. 相続税の申告（該当者のみ）	相続税が発生する場合、10ヶ月以内に申告	税理士と連携し、必要書類の整備・引継ぎ対応

※行政書士が代理できない業務（登記、訴訟、税務代理など）は、信頼できる専門家と連携し、ワンストップで対応します。

　相続手続きには期限があるものも多く、たとえば相続放棄は3ヶ月以内、相続税の申告は10ヶ月以内とされています。

　また、手続きの順序を誤ると、かえって相続人同士の間に誤解が生まれ、関係が悪化するケースもあります。

　行政書士に相談することで、手続きの優先順位を整理し、相続人同士の関係性を尊重しながら円滑に進めることが可能です。

　事前に遺言書がなかったとしても、法的に有効な遺産分割協議書を作成することで、公正でトラブルのない相続を実現できます。

　現在は相続が発生していなくても、50代・60代の方にとっては、親の高齢化が進む中で、いつ何が起きてもおかしくない状況です。

　相続が発生したときに「何も分からない」「慌てて専門家を探す」といった事態を避けるためにも、事前に相続手続きの全体像を理解しておくことは大きな安心につながります。

　また、ご自身が「遺す側」となる日を見据えて、今からできる備え──たとえば遺言書の作成や生前贈与の検討などを始めるきっかけにもなります。

遺言書がない場合でもスムーズに手続きできますか？

はい、可能です。ただし、相続人全員の合意が必要なため、丁寧な話し合いと明確な書面（遺産分割協議書）が不可欠です。

当事務所が中立的な立場で書類作成をサポートします。

不動産が多く、登記の変更が必要です。行政書士だけで対応できますか？

不動産の登記申請は、司法書士の専門業務です。

当事務所では信頼できる司法書士と連携し、スムーズな引継ぎを行っていますので、ご安心ください。

遠方に住む兄弟がいて、調整が難しいのですが…

郵送での意思確認、印鑑証明の取得支援なども可能です。

相続人全員が集まらなくても、手続きは進められます。

　相続は、人生の中でも大きな節目です。多くの方が「何から始めてよいか分からない」とお感じになりますが、その気持ちこそが、準備を始める大切なサインです。

　当事務所では、相続の手続きや書類作成を通じて、皆さまの不安や負担を少しでも軽くできるよう努めています。

　相続手続きにお悩みの際は、お気軽にお尋ねください。